卵は完全栄養食品と言われるほど栄養バランスの優れた食材。さまざまな食べ方ができる卵だけれど、なかでも「ゆで卵」がダイエットに最適なのだとか。そこで、管理栄養士の高杉保美(ほみ)さんがおすすめする「ゆで卵ダイエット」のやり方やアレンジレシピを伝授。身近な食材である卵を毎日の食事に取り入れて無理なく痩せる方法とは?
実際、ゆで卵ダイエットでやせることは可能?
卵は、ビタミンCと食物繊維を除くすべての栄養素を含むため「完全栄養食品」と呼ばれている。また、卵が良質のたんぱく質源として言われているのは、必須アミノ酸をバランスよく含んでいることに由来するそう。ビタミン、ミネラルも豊富に含まれており、カラダ作りや代謝に必要な成分が多いので、卵はダイエットのサポートに効果的な食材と言える。
「ゆで卵」にすることで満腹感が得やすくなるので、朝ごはんをゆで卵に置き換えたり、間食に食べるのもおすすめ。ただし栄養バランスが良いからといって、ゆで卵だけ食べるのはNG。
ゆで卵ダイエットのメリット・デメリット
どんなダイエット法にもメリットとデメリットがあるので要確認。メリットを意識して楽しくダイエットを続けていけるとベスト。気を付けないと逆効果になったり、健康を害する場合があるのでデメリットもしっかりと確認して。
<メリット>
・粘膜や肌を守る働きがある脂溶性ビタミン(ビタミンA)が含まれるので、美肌に効果的
・価格がリーズナブルなので続けやすい
・他の食材と合わせやすいので飽きずに続けられる
<デメリット>
・食べ過ぎると脂質過剰になる場合がある
・食べ過ぎるとまれにアレルギー発症する方がいる
・妊婦さんが卵を食べ過ぎたことにより子どもがアレルギーになるケースが稀にある
1日何個まで?ゆで卵ダイエットのやり方をレクチャー
ここで、ダイエットに効果的なゆで卵の取り入れ方を2つ紹介する。ダイエットに効果的とはいえ、食べすぎは禁物。1日2個までがおすすめ。
①朝食をゆで卵に置き換え
しっかり朝食を摂るひとはゆで卵だけにすることでカロリーオフになるうえに栄養もしっかり摂れる。
②間食にゆで卵
どうしても間食がしたいときに、お菓子ではなくゆで卵を食べよう。糖質オフになるのでダイエット効果大。不足しがちなたんぱく質も補給できる。
ゆで卵ダイエットで不足しがちな成分とは?
卵は、食物繊維とビタミンCが含まれていないので、それらを補うとすべての栄養を摂れることになる。食物繊維とビタミンCが多い食材といえば、野菜やきのこ類。食物繊維が多く含まれる野菜はブロッコリー。ビタミンCの含有量が多いのはパプリカ。ゆで卵とブロッコリーやパプリカなどを一緒に摂るとベスト。
注意点は?ゆで卵ダイエットで気をつけるポイント
ゆで卵とひと口に言っても「固ゆで」のものと「半熟」がある。固ゆでは食べ応えがアップするので満腹感を得やすいけれど、栄養面で見ると半熟がおすすめ。半熟のほうが吸収されやすくなるうえ、加熱時間が少ないのでビオチンなどの熱に弱い栄養成分の栄養価の減少を抑えることができる。
半熟卵を作るのが面倒という方はコンビニで売っている半熟卵を買ってもOK。
管理栄養士おすすめ!ゆで卵のアレンジレシピ
ゆで卵は塩をかけて食べるというシンプルな方法でおいしく食べられるけれど、毎日だと飽きてしまうかも。そこで、簡単にできるゆで卵のアレンジレシピを伝授。
①煮卵
めんつゆに1時間から一晩漬けておくだけで完成。
②コブサラダ
カット野菜にほぐしたサラダチキンとアボカド、ゆで卵をのせる。野菜と合わせることで栄養バランスもバッチリ。
③ゆで卵カレー
ゆで卵にカレーをかける。白米よりもカロリーオフになるのに食べ応えがあるので、夕飯に取り入れるのがおすすめ。
④ブランパンエッグサンド
ゆで卵を輪切りにしてブランパンに挟んで。
ゆで卵と良質な油を一緒に摂るとダイエット効果アップ
良質な油と合わせて摂ることで栄養の吸収が良くなるので、ゆで卵にオリーブオイルや亜麻仁オイルなどをかけて食べるのがおすすめ。栄養面から見ると野菜と合わせるのが効果的なので、サラダにゆで卵をのせてオリーブオイルと塩をかけるだけの簡単サラダようなレシピが理想的。オイルは種類がたくさんあるのでいろいろと試してみるのも◎。
栄養バランスが良くダイエット食材として優秀な「ゆで卵」。まとめてゆでておけば朝食や間食に手軽に食べられるのも魅力。アレンジのバリエーションも豊富なので、野菜、きのこ類、良質な油と組み合わせて食べ方を研究してみて。しっかり食べながらダイエットできるので無理なく続けられるはず。
「ゆで卵ダイエット」以外のダイエットについてもっとくわしく知りたいひとは、高杉保美さんの著書『やセレクション ~これを選んで食べたら、15kgやせました~ (主婦の友社)』をチェック!
『やセレクション ~これを選んで食べたら、15kgやせました~』高杉保美(主婦の友社刊)
取材協力/管理栄養士 高杉保美