いま感度の高いひとたちが積極的に見直しはじめている「食」への意識。実は、家や学校で教わってこなかったことだらけかも?
じぶんで取捨選択できるby.S世代に知ってほしい、内からのすこやかな美をつくる「食の選択」を、ライフスタイリストの大田由香梨さんがナビゲート。
第二弾は「油」。毎日の料理に使ったり、あらゆる食品の原料に含まれていたり私たちの暮らしに密接なものこそ、知識をつけて選びたい。「質のよい油」の選び方を大田さんに伺った。
見るべきは産地、添加物の有無。オーガニック認証もチェック
まずは商品のパッケージをしっかり見て、見極め力を養うべし。
植物性だからエシカル、とは限らない。生産背景まで知って買おう
また、一見聞こえのよい原料にも要注意。
たとえば「植物〇〇」と書いてあると環境によいものと思いがちだけど、お菓子や洗剤などさまざまなものに使われていて「植物油」「植物油脂」と記載されていることが多いパーム油は、世界で一番多く使われている植物油だけれど、よく見極める必要があります。
世界的に需要が高くなったことで原料であるアブラヤシの農園を増やすために森林伐採や焼却がすすみ、熱帯林減少の大きな要因になっていることが問題視されています。一方で管理や植林のバランスを図るメーカーもある。でも商品にはそこまでは書かれていないですよね。調べてみないとわからないし骨が折れるけれど、生産背景まで知ることは買う側の責任だと思っています。
支持したいと思える作り手を見つけられたら、ずっと買い続けて、応援しています。最初の一手間以降は、意外と楽ですよ。
コメント: 大田由香梨さん
最近では水害や台風といった自然災害が増えたことで地球のバランスがすでに崩れていることを体感するひとも多いはず。気候危機の要因につながらない消費行動ができているか見直したいもの。
摂りたい栄養、体調、料理で使い分け。大田さん愛用の油
#オリーブオイル

出典: 大田 由香梨さん
大田さんが支持するオイルを教えてもらった。オリーブオイルは、イタリアのBARBERA「LORENZO No.3」を愛用していて、美しい香水瓶のようなボトルも魅力的。
摂りたい栄養や自分の体調、料理に合わせて使っています。オリーブオイルは非加熱で圧搾する製法なので、そのままいただくと風味があって好き。イタリアのBARBERA「LORENZO No.3」がとてもおいしく、一押しです。
コメント: 大田 由香梨さん
#ごま油

出典: 大田 由香梨さん
香りを楽しみたい料理には「九鬼ヤマシチ純正胡麻油」を。まろやかな香りと味わいで、使うと料理にコクがでる逸品。
セサミンが含まれている「ごま油」もよく料理に登場します。味も香りも香ばしく、香りを活かす料理に使っています。
コメント: 大田 由香梨さん
#ひまわり油

出典: 大田 由香梨さん
ひまわり油はイタリアブランド「ズッキ」。ズッキのひまわり油はクセがなく、ビタミンEを多く含む。
炒め物などのときは香りが立たない大豆油、ひまわり油、玄米油を使っています。大豆油、玄米油は国産、ひまわり油はイタリア産のものです。
コメント: 大田 由香梨さん
まずはおうちにある油の原料や生産背景を調べてみるのも、食生活の質を高める第一歩。誰かにその愛を語りたくなるような、レコメンドブランドを見つけてみて。
取材協力 Stylist/大田由香梨
油は質が大事。と言っても、質の良い、悪いがとてもわかりにくい品目だとも思っています。油は種子から作られているものを選んでいて、購入するときはその種子の産地と、添加物が含まれてないかをチェック。基本的には「国産」「遺伝子組み換えでない」ものを選ぶようにしています。
オリーブオイルは日本でオリーブを育てるのはなかなか難しいので、イタリア産のオーガニックオリーブオイルを購入しています。ヨーロッパではオーガニックの規格が厳正なので、オーガニック認証があるものを選ぶと安心。
コメント: 大田 由香梨さん