フル回転な思考を止めて、過去でもなく未来でもなく"いま"に焦点を当てる「瞑想」。ビジネスパーソンや、心地よい暮らしを追求する感度の高い人々の間で今メジャーになってきていて、気になる…! とはいえ、いざ実践すると集中できなくて断念しがち。
10年以上国内外で瞑想を行い、習慣にしているライフスタイリスト・大田由香梨さんに、初心者に向けてアドバイスをいただいた。
家で、海外で、温泉で。大田さんの瞑想事情
家でも、旅先でも、瞑想は大田さんにとって毎日欠かさないルーティーン。
Instagramでも、アプリでもOK。自分に合うガイドさんを見つける
手軽にはじめるなら、SNSやアプリを活用するのも手。
瞑想はさまざまな方法があって、ガイドさんに頼るのもひとつ。簡単に自分の内側に連れていってもらえるから、わかりやすいと思います。最近ではInstagramで発信しているひとも多く、自分の好きなひとを見つけるのがおすすめです。
手軽にはじめるならアプリ。「cocorus」や「Meditopia」はガイド音声などにより瞑想がどのようなものなのかを教えてくれるため、ファーストステップとしてとてもよいと思います。
コメント: 大田 由香梨さん
#cocorus

出典: cocorus
cocorus(ココルス)は優しいガイド音声でマインドフルネス瞑想に取り組めるリラクゼーションアプリ。ASMRや自然音が心地よい。
#Meditopia

出典: Meditopia
Meditopia(メディトピア)はマインドフルネス瞑想や睡眠導入瞑想など充実コンテンツ。連日瞑想するとメダルがもらえるチャレンジプログラムなど、瞑想を続けたくなる機能もうれしい。
香りや音に集中。「トリガー」をつくる

出典: 大田 由香梨さん
瞑想初心者は「トリガー」を作って。大田さんはタイ・チェンマイへの旅行で購入したチベットのメディテーションボウルなどを愛用。
目を閉じて心を静かにすること自体が、はじめてのひとは困難を極めると思います。そのためのきっかけとして、何か集中する対象物をつくることが大事。
例えばキャンドルの光りに集中する、香木のパロサントを焚いて空間の香りに集中する。あとはメディテーションボウルをきれいに鳴らすことに集中すると、無心になって心が落ち着いていきます。
コメント: 大田 由香梨さん
気が散るときは、呼吸の「合間」に集中する
瞑想中「ほかのことを考えてしまう」「思考が止まらない」。そんなときは、呼吸の「合間」に注目。
わたしが瞑想をはじめたときに、もっとも集中したのが吸うときと吐くときの「合間」に注目すること。ほんの一瞬なんですが、その切り替えのタイミングを意識すると、とても集中できます。
コメント: 大田 由香梨さん
手はヨガのポーズ"ムドラー"を結んで、より深く呼吸を。
最近は“ムドラー”を結んで、体に酸素を送り込むことで集中しています。人差し指を親指のつけ根に置き、中指と親指をつまむ。そして薬指と小指を伸ばす。手の結びをすこし変えるだけですが、とても深く呼吸ができます。
コメント: 大田 由香梨さん
イベントとして身構えるより、継続・習慣にすることが大事
「やるぞ」と意気込まず、瞑想は日常の一部にするのがゴール。
瞑想で一番大事なのは「継続」。一度の瞑想で大きな変化を求めるのではなく、毎日自分の心を知る習慣を持つことで日々の心の変化に気づき、1週間後、数ヶ月後の自分が変わっていきます。
わたしは夜寝る前に瞑想を行って、1日を振り返って自分の心をととのえていく時間にしています。過去のこと、未来のことを考えているのが人間の常。そのため「いまこの瞬間を自分だけに向ける」という時間をとることを大切にしています。
感情が昂っている時も、落ち込んでいる時も。すべてを中心に戻していくことが心を元気に保つための習慣。
呼吸に集中しながら、自分に意識を向ける。その時間を1分から5分、5分から10分とのばして続けると、慣れていきますよ。
瞑想を行う場所として、実は「リラックスできない環境」もおすすめ。周りの音が騒々しいカフェや満員電車などが絶好のチャンス。そういう場所だからこそ周りとシャットダウンして、自分の心へと意識を向けられます。
コメント: 大田 由香梨さん
大田さんいわく、大きな変化を期待しないことが、挫折しない秘訣。トリガーをつくってもよし、アプリに頼ってもよし。アドバイスを参考に、まずは1週間心をととのえる時間をつくってみて。
取材協力 Stylist/大田由香梨
わたしにとって瞑想は毎日の習慣です。自分のその日の体調に合わせて、手を結んで瞑想をする。基本的には寝る前のルーティーンですね。
海外など非日常的な場所で瞑想するのも好きです。昔からその土地のエネルギーに魅力を感じますね。「エネルギーを吸って、自分に溜まっていたものを出す」ということが、わたしの軸。瞑想の聖地、インド・オーロヴィルにも行きました。
国内なら、自然の中での瞑想が一番おすすめ。温泉もいいですね。
コメント: 大田 由香梨さん