
出典: by.S編集部
我が道をゆく、女の生き姿をご覧あそばせ。この連載では、パワフルで型破りなお姐さまたちの金言をご拝聴。キャリア・結婚・出産…まわりと比べては、ときどきダークサイドに陥るアラサー世代。そんな自分が小さく思えてきちゃうかも?
お話を伺ったのは、銀座の老舗高級クラブ「ピロポ」不動のカリスマNo.1南々子さん。苦手な上司や取引先に四苦八苦中の働き女性に捧げる、プロ流・苦手なひととの付き合い方。
外見を褒めまくる

出典: 編集部撮影
一流の“銀座の女”だって、人間だもの。「あのひと苦手」という感情を無視できない。
「髪型、変えました? お似合いです」
「肌がきれいで羨ましいです」
「イケメンですね。ご両親、どちらも素敵なんでしょうね」
わたし、めっちゃ言います。躊躇なく言います。イケメンじゃなくても、言います(笑)。だって、見た目を褒められて嫌な気持ちになるひとはいませんから。
コメント: 南々子さん
20代の頃、アメリカ勤務時代、「アメリカ人って、会うと必ずどこかを褒める」と気づいたことが、いまの苦手昇華テクに繋がっているんだとか。
長所を掘り当てては、褒める

出典: 編集部撮影
わたしは長所を探すようにしています。だって、銀座に飲みに来ている時点で勝ち組だし、魅力があるからこそ社会的地位を得ることができたんだから。
その長所を褒めます。そうやって、少しでも会話を引き伸ばす。
コメント: 南々子さん
まるで宝探しのように、長所を掘り当てられればこちらのもの。相手の長所をきっかけに、会話を弾ませてしまうのだ。
他のひとを話に巻き込む

出典: 編集部撮影
褒めてもダメ…となると、もう1対1にこだわって、しんどい思いをする必要はなし。
2人きりだとしんどいときは、他のひとも巻き込んじゃいますね。彼のタイプの女の子をつけてあげたりね。
「●●●なんだって、〇〇ちゃんどう思う〜?」と、話を振りつつ巻き込みます。
コメント: 南々子さん
打つ手がなくなったら諦める

出典: 編集部撮影
接客のプロでも、どうにもならないこともある。
そういうときは、諦めましょう。モチベーションがなくなったら元も子もありません。「この一瞬だけやりすごそう!」と言い聞かせ、諦めるのも肝心です。
コメント: 南々子さん
南々子さんは強調する、「はっきりさせる必要なんてないですから。グレーでいいんですよ」と。
意地悪されたら、傷つく前にすべきこと

出典: 編集部撮影
嫌味、意地悪…大人の世界にも、まるで中学生のように振る舞うひとはいる。心無い言動に傷つくのは仕方のないことだけど、傷つく前に南々子さんが実践していることは。
「わたしのこと、好きなんだな」と思考を切り替えるようにしています。わたしのことが気になるから、その裏返しでイヤなことをしてくるんだな、と。
コメント: 南々子さん
同伴中ケンカになり、店内にあった池に突き落とされたことがあります。わたしはびちょびちょのまま「ここまでされて、お店に来てもらわないと困る!」と言いながら彼を追いかけ、店に連れていったんです。それ以来、その根性を認められ、1ヶ月毎日来てくれました。
コメント: 南々子さん
愛憎は表裏一体。ならば、愛に目を向けた方が、心身ともに健やかに仕事ができるはず。
“営業は、苦手なひとから始める”は、鉄則です。苦手なひとって、攻略した時に、意外と長い間続く関係になる場合があります。みんなが苦手なお客様って、他のお店でも嫌われている確率が高いから、一度仲良くなったら通ってくれるのかな。
攻略した数、こなした数のぶん、何が起きても動じなくなる。こちらも強くさせてもらってますね(笑)。
コメント: 南々子さん
人間関係のプロしかできないテクニックじゃない。ほんの少しの切り替えで、「めっちゃ苦手なひと」が「ちょっと苦手なひと。でも、いいところも知っている」に変わってゆくことを、願って。
取材協力 銀座クラブ ピロポ 南々子
銀座クラブ ピロポ
住所:東京都中央区銀座6-6-11 第四ポールスタービル3F
電話:03-3571-9730
営業時間:19:30〜0:00
定休日:土曜日、日曜日、祝祭日
photo/玉越信裕
強引なひと、喋らないひと、暴言を吐くひと、やらせろしか言わないひと…苦手です。
でも、こちらが苦手だからといって、相手をイヤな気持ちにはさせたくないですよね。そういうとき、相手も自分も、心身に波風を立てない接し方は、「相手を褒める」に尽きます。
コメント: 南々子さん