我が道をゆく、女の生き姿をご覧あそばせ。この連載では、パワフルで型破りなお姐さまたちの金言をご拝聴。キャリア・結婚・出産…まわりと比べては、ときどきダークサイドに陥るアラサー世代。そんな自分が小さく思えてきちゃうかも?

出典: by.S編集部
今回お話を伺ったのは、1970年創業、銀座の老舗高級クラブ「ピロポ」不動のNo.1、南々子さん。これまで多くの男性を“イイ男”に仕立て上げてきたという、育てテクニックとは? 思い通りにならない彼との未来に悩むあなたに実践してほしい、トークのネタ帳。
「ジェントルマンを育てる」のが、業務の一環

出典: 編集部撮影
会話とお酒でお客の気分を盛り上げることだけが、”銀座のオンナ”の仕事ではない。その内容は、実は多岐に渡る。そのひとつが「育て」。その言葉通り、「男性を育てる」のだ。
そうするとそのお客は、他のクラブで恥をかかずに済む。ジェントルマンが生まれる背景には、銀座のオンナのさりげない教育がある。
今日から彼に使える、育ての会話術。まずひとつめは?
1. “ちょっとの無理”をさせ続ける

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仕事でもそうじゃない? 「わたし、成長したかも」と実感するときって、無理をして乗り越えたときなはず。男女関係も、それと同じ。
たとえば、まずは、
「わたし、お花をもらうのが好きなんだよね。お花屋さんがある意味、知ってる? 人を喜ばせるためにあるんだよ」
と伝えます。自分が“なにをされたら喜ぶのか”を、言葉にして刷り込んでおく。そうするとあなたのことが好きな彼はきっと、お花屋さんなんて普段は恥ずかしくて入れないだろうに、無理をして買ってきてくれるはず。
そして、もらったら、
「とっても嬉しい! ありがとう!」とスマホでバシバシ写真を撮りながら、満面の笑みで喜びを表現することを、忘れずに。
コメント: 南々子さん
その他にも、“無理のギブ&テイク”も、使えるテクニック。
大阪に住む彼に、
「1時間でも早く会いたいから、新幹線じゃなくて飛行機で来たよ」
と、言われたとしたら、
「わたしも早く会いたいから、羽田まで迎えに行くね」
と返します。相手の無理に、わたしも無理をお返しする。
コメント: 南々子さん
また、その無理のテイクも、相手に伝らなきゃ意味がない。
たとえば家に泊まった朝。眠っているのをわざわざ起こすんですよ。
眠そうにしながら「今、朝ごはんしてるから待っててね」。
アピールしないと、伝わるものも伝わらないんで。
コメント: 南々子さん
2. 要望は、はっきり伝える

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せっかくのデート日。こっちは気合を入れてドレスアップしたのに、彼はいつもと同じ。なんならチェーン系居酒屋に連れて行こうとさえしている。
…そこで「わたしは大事にされていないんだ」と、いじけてしまうのは愚かなこと。
そんなときは、「私がこれだけドレスアップしているんだから、いいお店に連れていって」とはっきりと伝えましょう。自分からオファーすることは大切です。
コメント: 南々子さん
3. セクハラ男に効くセリフ

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品のいいお客しかいなさそうな銀座にも、セクハラしてくる男性がいる。そんな不届者、コテンパンにしてやりたいけれど、“銀座のオンナ”は頭を使ってやりこめる。
触ってくる男性っていますよね。普通に不快ですよ。だからわたしは、周囲に聞こえるように声を大にして言うんです。
「こういうところでは触っちゃいけないんだよ」
「あとでね♡」(あとでなんかない)
「触り方、下手なんですけど!」
「触るのって、まずは口説いてからでしょう?」
「お手が触れて申し訳ございません」(客室乗務員のマニュアルにある、セクハラ対策)
触られそうになったら、「ファンです!!」と言って、その手を握手からの押さえ込み。とかもやりますね。
コメント: 南々子さん
ふざけながらも牽制になりつつ、プライドが傷つかないセリフを選ぶ。
4. 不機嫌な男はいじる

出典: 編集部撮影
なんだか怒っているような、気難しいお客の接客から逃げられない、銀座のオンナ。それはわたしたちも同じ。会社にいる、いつも不機嫌なあの上司と、関わらなきゃいけないように。
あからさまに喋らないような、気難しいひとってたくさんいますよね。わたしはそういうひとを見ると「あらま、照れちゃって」と思うようにしています。
そう思うと、「怒ってるの〜?」なんて軽いテンションでいじることができる。すると空気が和みやすくなるはずです。
コメント: 南々子さん
「育てはオーダーメイド」と、南々子さん。天然、どM、どS、天狗…彼のタイプを見極めてカスタムしていって。
上手くいく秘訣は、自分も一緒に成長する気概でいること。彼がイイ男に育ったらモテだして、捨てられちゃうかも…なんて危機感を持っているくらいが、ちょうどよいのだ。
取材協力 銀座クラブ ピロポ 南々子
銀座クラブ ピロポ
住所:東京都中央区銀座6-6-11 第四ポールスタービル3F
電話:03-3571-9730
営業時間:19:30〜0:00
定休日:土曜日、日曜日、祝祭日
photo/玉越信裕
お客様に“銀座で飲むルール”を教育するのも、わたしたちの役割のひとつ。たとえば、
『アフターの帰り際、女の子にタクシー代を1万円。たとえその子の家が近くても。いわば残業代だから、当然』『ホステスとの食事=同伴。会ってすぐプライベートでのお誘いはマナー違反』
とか、ね。古き良き伝統です。
コメント: 南々子さん