自分は、ちゃんとしてる大人になれた? 品のない…痛いおばさん、なんて思われてない? そんな風に、仕事やプライベートでのコミュニケーションにおいて、「自分は正しく立ち振る舞えているのか、自信がない」といった意見をよく耳にする。
そこで今回、美容業界だけにとどまらず幅広い交友関係を持つ メイクアップアーティストの早坂香須子さんに、インタビュー。すると、ひとと関わるうえでやってしまいがちなNG行動について、興味深い話をしてくださった。
日本人は“真面目に話すこと”が苦手?
大人になってから「それは、自分には関係ない」と早々に判断して、情報をシャットアウトしてしまうなんてケースが少なくないはず。知識も経験もそれなりに蓄積されると、物事を判断するスピードも速くなることは当然のこと。
でも、その情報は遮断してしまって本当に大丈夫? ただの“食わず嫌い”や“怠慢”で聞こうとしていないだけ、という可能性もゼロではないかも。
『真面目にマリファナの話をしよう』佐久間裕美子(文藝春秋 刊)
大麻が嫌なら嫌でいいと思うんです。でも、どうして嫌なのかわからないまま毛嫌いしているのはちょっとナンセンスではないでしょうか。大人だったらまずは知識を得て、そのうえで自分の意見を持つことって大事だと思うんです。
ちなみに日本で大麻が禁止されているのは、過去にアメリカがそうだったから。現在ではアメリカでは州によって合法とされているところもあって変わってきているんですよね。
「昔ダメと決めたから、いまもダメ」というのを鵜呑みにするのではなく、歴史といまのリアルをもっと見てみるのがいいのではないでしょうか。そのうえで「私はやっぱりダメだと思う」と意見を持つ、そういう社会であってほしいですね。嫌かそうでないのか、必要か不必要か、真面目に話すためにまずは知ることが必要です。
コメント: メイクアップアーティスト早坂香須子さん
いろんなひとと話せる“知性”を持っているひとこそが、品格ある女性
早坂さんは、「大人の女性には、世の中でいいと言われたものに対して、飛びつく前に考えてみてほしい」と話す。飛びついたけれど何がいいのかわからないままでは、何も語れない=知性がないと思われかねない。自分の意見を持って語れる女性こそが、知性ある、品格ある女性なのでは。
「あのひとが勧めていた化粧品だから」と、実際に使ってみる行動力のあるかたは素晴らしいと思っています。その前提でお話しさせて頂きますね。大人の女性なら、「どうして良いのか」「何が良いのか」「どうして話題なのか」っていう理由を自分で調べたり考えたりしてみてください。情報の出処を確認する必要はありますが、いまは気軽に調べられますよね。
調べた情報をもとに考えて、本当に必要なのかそうでないのかを判断することは、知性ある行動ですよね。情報を得て調べたり考えたりするうちに、自分の意見も出てきますし。
これからの時代、大人の女性として、ひとと話せる知性を持ち合わせていることは必須条件なのではないでしょうか。
コメント: メイクアップアーティスト 早坂香須子さん
「大人こそ知識欲を高めてほしい」と話す早坂さん。大人になるほどつい分かったような気になってしまうけれど、世の中には知らないことがたくさんあるはず…というよりも、知らないこと、見たことがないもの、聞いたことがないもの、予想外すぎることのほうが実は多かったり。
情報をシャットアウトする前にまずは目の前にあることを知ろうとしてみる。そして得た情報をもとに自分の意見をもつことこそ、知性のある行動であり、それができる女性が品格のある女性といえるのかも。
取材協力/メイクアップアーティスト 早坂香須子
日本にいると、「このひとは真面目に話すことが苦手なのかな?」と感じることがよくあります。例えば大麻(マリファナ)から抽出されたCBDオイル、セクシュアリティ、ジェンダーといった話題について。これらのトピックが出た途端にシャットアウトするかたは少なくないんです。「それって大丈夫?」「聞きたくない」「そういうの嫌いだから」と情報を知ろうともしない。
佐久間裕美子さん著『真面目にマリファナの話をしよう』の本を読んで、それをあらためて実感しました。
コメント: メイクアップアーティスト 早坂香須子さん