うっすら腹筋の線が入ったくびれのあるウエストが理想的。でも、現実は目をそむけたくなるぽっこりお腹で…と悩んでいるひとも多い。そこで今回は、スポーツトレーナーとしても活躍するインナービューティーインストラクターの松葉子さんに、お腹が出てしまう原因から、効果的なエクササイズなど“ながら”でできるぽっこりお腹解消トレーニングメニューを教えていただいた。
-目次-
ぽっこりお腹の原因とは?
かたいと便秘気味であるサイン?お腹の状態から体調を診断
腹筋運動(上体起こし)は効果的?
短期間でお腹痩せを目指すなら「ながら」エクササイズ
【動画付き】松さん直伝!ぽっこりお腹にアプローチするエクササイズ
まとめ
***
お腹痩せだからといって、やみくもに腹筋を鍛えればいいというわけではない。いきなり激しいトレーニングを始めるのは挫折の原因に…。生活のなかで無理なく取り入れられるエクササイズから始めて、余裕がでてきたらレベルアップを。
ぽっこりお腹の原因とは?
20代前半のころにくらべて下腹がぽっこり出ていると感じているひとも多いのでは?
下腹だけ出てくるとオバさん体型まっしぐら…。一刻も早く食い止めたいところだけれど、まずはその原因を知るところから。
ぽっこりお腹を作ってしまう原因は主にこれらの3つが挙げられる。
①冷え
冷えによって血流が滞ると腸をはじめとする内臓の動きが悪くなり、便秘気味になる。
②筋肉不足
内臓を支える筋肉がないと、どんどん内臓が下垂していく。
③骨盤のゆがみ
骨盤底筋など骨盤を支える筋肉が弱くなって、内臓が下垂する。
「骨盤」と「筋トレ」に下腹ぽっこり解消のカギがありそう!
かたいと便秘気味であるサイン?お腹の状態から体調を診断
ぽっこりお腹を触ると、そのかたさから身体の状態がわかると松さんは話す。お腹の状態によってわかる簡単な診断内容は下記のとおり。
・お腹が硬い→便秘気味
腸の動きが鈍っていることで、老廃物が詰まってかたくなっている。
・お腹が柔らかい→骨盤のゆがんでいる可能性あり
お腹が柔らかいのに、ぽっこりお腹の人は骨盤がゆがんでいることで内臓が下垂している。
・お腹が冷えている→内臓が動きにくくなっている
全身の血流が悪く、内臓が冷えている場合が多い。老廃物が流れにくくなり便秘気味になる。
自分のお腹を触って、いまどんな状態かチェックしてみて。
ぽっこりお腹が気にならなくても、どれかに当てはまっている場合は要注意。放っておくとお腹だけでなく、お尻や腰まわりなどいろいろなところにお肉がつきやすくなってしまう。
腹筋運動(上体起こし)は効果的?
よく言われている腹筋運動は上体起こしを指す場合が多い。上体起こしの動きをすることは効果がないことはないけれど、意識をしなければ「腹直筋」が鍛えられてしまう。
「腹直筋」とはお腹の中央にある筋肉。よく言われる「6パック」に腹筋を割りたいというひとが鍛えるべき筋肉なので、ぽっこりお腹にはあまり効果的でないと言える。
さらに、上体起こしは無理に続けると腰を痛めてしまうことがあるので要注意。
短期間でお腹痩せを目指すなら「ながら」エクササイズ
ぽっこりお腹を何とかしたいと場合、いきなり激しいエクササイズというよりはまず、日常の動きを意識するだけでかなりお腹が鍛えられるのだとか。松さんがおすすめする「ながら」エクササイズをいくつかご紹介。
# 呼吸を吐き切る
呼吸は腹式呼吸がベスト。呼吸と同時にお腹に空気が入ったり、出たりしてお腹を動かそう。意識しないと呼吸は浅くなりがち。深呼吸ではなくても、しっかりと息を吐き切ることがポイント。
# 骨盤を立たせる
すべての姿勢と歩きかたの基本となるのが骨盤を立たせること。
詳しいやりかたはこちらをチェック!
「骨盤を立たせる」に関する記事はこちら
# カツオウォーク
歩きかたの基本となるのが「カツオウォーク」。頭は上に引っ張られているような感覚で、かかと→つま先→お尻の順で前進していく歩きかた。正しい姿勢で歩くことでただ歩いているだけでも運動効果がアップする。
「カツオウォーク」に関する記事はこちら
# 座りかた
デスクワークが多いひとは座っている間にエクササイズができたら一石二鳥。座りかたを意識するだけで体幹を鍛えるエクササイズになるので、まずは骨盤が正しい位置にあるかチェックしてみて。
「骨盤を立たせて座る」に関する記事はこちら
普段からお腹を凹ませて生活するように意識するだけでかなり変わります。特別エクササイズの時間をつくらなくても日常生活で意識することができたら、それこそ痩せ体質の始まりですね。
コメント: 松葉子さん
【動画付き】松さん直伝!ぽっこりお腹にアプローチするエクササイズ
本格的にぽっこりお腹を何とかしたいひとや、先ほど紹介した「ながら」エクササイズで変化が見えてきたひとは、下腹や骨盤に効果的なエクササイズ&マッサージを取り入れてみて。
# 下腹に直接アプローチする「仰向けエクササイズ」
①仰向けになってお腹の下部に力を入れる。おへそを沈めるイメージで背中をピタっと床につける。
②骨盤の三角形を自分のほうに寄せる。
③お腹に力を入れてへこませる。
④おへそから指4本分下を手で押さえる。
⑤ひざを曲げたまま右足と左足を持ち上げる。このときにお腹がボコッと出てしまうひとはお腹に力を入れてへこませて。
⑥両足を一気に床に向かって下す。下したらまた持ち上げる。
⑦両足を下ろしている間にお腹がボコッと出てしまったり、背中が浮いてしまったらそこから両足を上げてまた下げる。これを5~10回繰り返す。
# 骨盤底筋を鍛える「タオルふんどし」
骨盤底筋はお尻の穴をキュッとしめたときに使う筋肉。この筋肉を鍛えることで骨盤を正しい位置にキープすることができる。
骨盤底筋を鍛える「タオルふんどし」エクササイズに関する記事はこちら
# お腹をぐるぐるさするだけ「便秘解消エクササイズ」
便秘でぽっこりお腹になっているひとが多い。腸のあたりをぐるぐるとさすることで腸の動きをサポートして腸内のつまりを解消。
詳しいやり方はこちらの動画をチェック。
出典 YouTube
# 足を上げ下げして下腹を鍛える「腹横筋エクササイズ」
仰向けの状態で両脚をゆっくりと上げて下げるエクササイズ。余裕がある人は下げるときに床につく直前で止めてキープ。
詳しいやりかたはこちらの動画をチェックして。
出典 YouTube
# 血流をアップさせるマッサージも大事
入浴中は身体が温まっているのでマッサージに最適な時間。そこで、お腹のセルライトをつまむようなマッサージを行う。もしリファなどのボディにも使えるローラーを持っていたらそれを使うのも◎。
仰向けに寝た状態で、おへそから指3本分くらい下のところを1分くらい押してあげるのもおすすめ。
まとめ
・ぽっこりお腹の原因には「冷え」「筋肉不足」「骨盤のゆがみ」などがある。
・お腹の状態で自分の身体の状態がわかるので、自分のお腹を触ってかたいか柔らかいか、冷たくなってないかをチェック。
・腹筋運動(上体起こし)は下腹にはあまり効果的ではない。
・呼吸法、骨盤の位置、歩きかた、座りかたなど日常の動きのなかでできるエクササイズからスタート。
・本格的にトレーニングしたいひとは、下腹にアプローチしたり体幹を整えて骨盤を安定させるエクササイズを取り入れて。
◆◆◆
下腹がぽっこりしてきたのを見て見ぬふりをしていると、下腹だけでなくお尻や腰にもお肉がつきやすくなってしまう…。
露出が多くなる前に「ながら」エクササイズからはじめてコツコツ続けていって。骨盤を立たせることや姿勢や歩きかたを正しくすることは全身のスタイルをよくすることにつながっているので習慣化させるのが賢い選択と言えそう!
取材協力/インナービューティーインストラクター 松葉子
お腹だけに限りませんが、骨盤が正しい位置にあって、その骨盤を支える筋肉があることが人間の身体を正常に動かすための基本です。
コメント: インナービューティーインストラクター松葉子さん