モデル級とはいかなくても、すらりと細く長い脚は美スタイルの象徴。実は脚の形は生まれつきではなく、歩き方や生活習慣による影響がほとんど。つまり、いまからのエクササイズで美脚に生まれ変われるということ。毎日続けられる美脚になるためのエクササイズを美脚・美姿勢のプロである松葉子さんに教えていただいた。
-目次-
「美脚」は生まれつきではない?
美脚の定義って?
理想の美脚になるための状態チェック
足裏から股関節までもみほぐす!おすすめ美脚マッサージ
美脚のプロがおすすめするエクササイズメニュー
美脚のプロがおすすめするストレッチ
まとめ
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「美脚」は生まれつきではない?
脚の骨格はある程度決まっていて、いまから美脚を目指すのは難しいなんて思ってない?
脚がゆがんでいたり、太く見えるのは生まれつきの骨格ではなく、ほとんどが生活習慣のなかに原因がある。「足を組む」「ペタペタと足全体を地につけて歩く」「姿勢が悪い」「幼少期に早過ぎる段階で立つ」「歩行器を使っていた」など、こういったことがゆがむ原因となる。
上の写真は松さんご自身の脚の変化。わずか4ヶ月弱でひざ下O脚だった脚がエクササイズによって、まっすぐ細くなっているのがわかる。
「生まれつきO脚だから」「足首が太い」「ふくらはぎは細くならない」というのは迷信。これによって、いまからでも遅くないということが証明されている。
ただし、生まれつき骨格のズレがある場合も稀にあるそう。それは、脚の骨は骨盤にボール状の骨がはまっているような形になっているが、そのはまり具合が浅かったり、大きくズレてはまっていたりするとエクササイズでは直せない領域になってしまう。
ほとんどの場合は生活習慣や悪姿勢によるものなので、いまからのエクササイズで理想の美脚になることができると松さんは話す。
美脚の定義って?
わかりやすい指標としては、両脚をそろえてかかとをつけた状態で、①両太ももの中央 ②両ひざ ③両ふくらはぎ ④内側のくるぶし がくっついていること。
そのときに、太ももの真ん中(太ももをパツンと切った中央)、ひざの真ん中(ひざの大きなグリグリの骨の中央)、足首の真ん中(足首の前側にある骨と骨の間の凹んだところ)、脚の人差し指が一直線の状態が理想的。
脚が細いひとはくっつかない場合がある。そのさいは太ももの真ん中、ひざの真ん中、足首の真ん中、脚のひと差し指が一直線になっていればOK。
理想の美脚になるための状態チェック
①姿見など足全体が見える鏡の前に立ったら、骨盤を立たせて股関節を外に開く。
②お尻の筋肉を使うとかかとの外側の筋肉を使ってしまうので、脚の親指に力を入れて床をしっかりと押さえてバランスを取る。
③かかとをつけて、つま先を軽く開く。
④「太ももの真ん中(太ももをパツンと切った中央)」「ひざの真ん中(ひざの大きなグリグリの骨の中央)」「足首の真ん中(足首の前側にある骨と骨の間の凹んだところ)」「脚のひと差し指」が一直線の状態かをチェック。
人間の身体は筋肉が関節をつないでいる。ひとつの筋肉をひとつの関節でつないでいるとインナーマッスルと呼ばれる。脚や腕のように動かす部分は複数の筋肉をまたいで関節がつながっている。外側の筋肉ばかりを鍛えてしまって、インナーマッスルが鍛えられないと外側の筋肉が引っ張られて歪みが出てしまう。
両脚は離れているけど「太もも」「ひざ」「ふくらはぎ」「くるぶし」のあいだがくっついているというひとは、骨はまっすぐできれいだけど脚にお肉がついているということになりますね。
脚の細さとラインは別問題です。細くてもきれいじゃない脚もあります。太くてラインがきれいなひとのほうが早く直すことができます。ラインがゆがんでいると正しいラインを体に覚えさせる必要があるので時間がかかります。
骨格と筋肉のつながりを考えてエクササイズをすると部分痩せができるんです。
コメント: 松葉子さん
足裏から股関節までもみほぐす!おすすめ美脚マッサージ
まずは脚の老廃物を流したり、血流をアップさせるためにマッサージを行う。脚の末端から股関節に向かってほぐすのが正解。
①足裏:全身のツボがある足裏のマッサージはとても大事。つちふまずが硬くなると運動するときのバランスが取れなくなるのでよくもみほぐして。万能のツボと呼ばれる「涌泉(ゆうせん)」を押すのも効果的。
②足の甲:手をグーにしてつま先から足首に向かって流す。足指の間に手を絡ませて足指を開くのも◎。
③ふくらはぎ:手をグーにして下から上に流す。
④ひざ裏:老廃物が溜まって硬くなりやすい場所。4本指でもみほぐす。
⑤内もも:つまんでもみほぐす。
⑥前もも:使いすぎて硬くなっているので、もみほぐしてあげよう。
⑦そけい部:老廃物を流してくれる場所なので、しっかりと流してあげて。
美脚のプロがおすすめするエクササイズメニュー
マッサージで硬くなった筋肉がほぐれたらエクササイズをスタート。
「美脚になる」と一口でいっても、気になるパーツだけを鍛えればいいというわけではない。そこで今回はポイントとなる「ひざから下」「内もも」「お尻」のエクササイズを✓。マッサージ後もしくは、お風呂上りなど身体が温まっているときが◎。
# ひざ下バイバイ
その名のとおり、座ってかかとをつけてつま先を浮かせて、足裏を内向き、外向きと交互に動かす。冷えによる足首のだるさやむくみも解消。
ひざ下バイバイの詳しいやり方はこちらをチェック
# 普段使わない内ももを集中トレーニング
意識しないと太ももの外側や前側ばかりを使ってしまう。脂肪がつきやすく動かさない内ももはまず、動かしながら内もも全体の筋肉を使っていると意識をすることがポイント。
慣れてきたらゆっくり動かすと負荷が増えてトレーニング効果がアップ。
#お尻を鍛えるピーチ姫エクササイズ
お尻の筋肉がしっかりと使えていないと、使いやすい外ももや前ももの筋肉が代わりに働いて、使いすぎている筋肉がますますパンパンになってしまう。
「美脚になりたいのにお尻?」と思うかもしれないが筋肉はつながっているのでしっかりとトレーニングを。
それぞれの筋肉を使っていると意識しながらやるのがポイントです。意識するかしないかで効果がかなり変わります。
コメント: 松葉子さん
美脚のプロがおすすめするストレッチ
エクササイズで使ったところをストレッチするのが基本。「ひざ下」「お尻」「内もも」を使っているのでここをゆっくりと伸ばしてあげて。
①ひざ下:普段使いすぎているふくらはぎをストレッチして。かかとをフレックスにして、上半身を前に倒すとふくらはぎが伸びる。
②お尻:座って足首を反対の脚の太ももにのせて身体を前に倒すとお尻全体をストレッチできる。
③内もも:座って片足ずつ斜め前に出す。骨盤を立たせた状態で股関節を外に回して股関節から身体を前に倒す。骨盤を立たせたときから内ももに効いているのを感じて。
使いすぎてしまいがちな「前もも」のストレッチもできるとよりいいでしょう。座ったままで、ひざをまげてかかとをお尻にもってきて体を後ろに倒すだけでも前ももは伸びます。
ただし、全然運動をしていないひとがいきなりストレッチを始めるのは、痛めてしまうのでNGです。
コメント: 松葉子さん
まとめ
・脚のゆがみは生まれつきではなく、生活習慣が主な原因。足を組む、ペタペタ歩く、姿勢が悪い、幼少期に早く立たせ過ぎてしまったり、歩行器を使っていたためO脚やX脚になっている人が多い。
・美脚の指標があるので、鏡の前でチェックしてみよう
・美脚になるためのエクササイズはまずマッサージからスタート。筋肉がほぐれたらエクササイズ、ストレッチの順で行うと効果的。
いまからでも、憧れの美脚は目指せる。骨格のせいだからと決めつけずに、まずは自分の脚の状態を知って骨盤から下全体のエクササイズを。はじめは、できそうなエクササイズを5分だけ取り入れるだけでもOK。だんだんとできるようになってきたら、5分・10分と増やしていって。
脚のスタイルが変われば、いままであきらめていた脚を強調するファッションも楽しめるはず!
取材協力/インナービューティーインストラクター 松葉子さん
かかとをつけて立つときに、Uの字になっているかかとの中央に体重をのせて立つのがポイントです。靴のかかとが左右どちらかだけ減るひとは骨盤がゆがんでいる可能性大。
コメント: 松葉子さん