「愛撫(あいぶ)」とは、相手に対してやさしく愛情をこめて、触れたり、なでたりすることで、お互いの絆を深めるだけでなく興奮を高めるうえでも不可欠なもの。
ラブライフアドバイザーのOliviA(オリビア)さんによると、愛撫はとにかく焦らすことが大切なのだとか。それを心得たうえで触れ方をマスターすれば、彼の性的な興奮と安心感を両方コントロールできるちゃうってこと?
効果的な愛撫テクニックについて、各パーツごとの触れ方から、注意点、準備すると良いものまでOliviAさんが徹底解説。
【注意点】ラブライフアドバイザーが教える3つのルール
男性器一点集中はNG
彼に何をしていいやら、と戸惑う女性は多いもの。安易に男性器に手を伸ばして刺激を加えるのはNG。というのも男性から女性への愛撫がおろそかになってしまう原因になりかねないとOliviAさんは話す。
彼に任せきりにしないで
つい男性に任せてしまうという女性も多いようだけれど、セックスは彼との共同作業。二人で工夫しながら、相手が、または自分がどうしたら気持ちよくなるかを探るのが◎。
愛撫やセックスを男性にまかせきりだと、男性の経験やテクニックの範疇に収まってしまうんです。テクニシャンになる必要はありませんが、女性も基本的な技術を押さえておけば、お互いが気持ち良くなれる方法やパーツを知ることができますよ。
恥ずかしいかもしれませんが、イク瞬間に彼の目を見つめてみてください。セックス中でしか見られない顔を見せられるのは、信頼関係が築かれていて、お互いにちゃんと向き合っている証拠かなと思います。気持ちいいかどうか顔や目を見ればなんとなくわかるものですし。
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焦りは禁物
気持ち良くなろうとするあまり、焦って興奮しようとしたことはない? OliviAさんいわく、「感度を高めるならまずはリラックスすることが大切」とのこと。ゆっくりねっとり、リラックスさせることから始めるのが正解。
リラックスを経由して、興奮モードに入るということを知らない方が多いのが実情。「とにかく興奮しよう」「強い刺激を与えよう」とはりきってしまうひとが多いですが、リラックスしたほうが快感の度合いも深まります。
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【準備編】ラブタイムを盛り上げるために用意すべきもの
リラックスするためにも、前戯やその前の段階で「オイルマッサージ」は効果的だと言えそう。その他に、セックスの準備段階で必要なものやあると盛り上がるグッズは?
前戯やその前段階で、全身のオイルマッサージを取り入れてみてください。お互いし合うのがいいですね。マッサージでリラックスした状態になると、その後の愛撫や挿入時の感度が上がります。
オイルマッサージをするときは、ぜひホットオイルで。耐熱用のボトルの中にオイルを入れ、それを熱湯を入れたマグカップに入れます。5分ほど漬けておくと、オイルが人肌くらいの温かさになって、肌なじみも伸びも良くなりますよ。肌につけた時にヒヤッとせず心地よいのもポイントです。
感度が高い背骨や腰骨の上に垂らしていくと官能的なのではないでしょうか。夏場や暑い日はベビーパウダーでマッサージするのもおすすめです。オイルやベビーパウダーを使った後は、ホットタオルで軽く拭いてから、その後のプレイを楽しんでください。
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また、プレイ中はラブローションを使うとバリエーションが増えるそう。体調によってうるおい具合も変化するため、準備しておいて損はなさそう。
ローションを使うと愛撫のバリエーションが増えるので、あったほうがいいでしょう。女性の体の中に入っても問題がない「潤滑ゼリー」で彼の体をマッサージすれば、そのまま挿入になっても安心。コンドームを使用する場合は脱落を防ぐためにコンドームの外側に潤滑ゼリーを塗りましょう。
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さらに「彼だけ先に…」なんてとき、不完全燃焼で終わらせないためにもバイブレーターやローターなどラブグッズがあると心強いかも。プレイ中に彼に入れてもらうのも、また違った感覚で楽しめるそう。
男性が先に達してしまい、女性が不完全燃焼気味の場合はグッズを取り入れてみてください。彼にバイブレーターを入れてもらうのもいいでしょう。抜き差しが激しくならないようにはじめに自分のペースで見本を見せると安心。女性が感じているところを冷静に見ると、男性はますます興奮しやすくなるようです。
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【実践編】効果的な愛撫テクニック
①まずは「禁止ワード」で言葉の愛撫
言葉で攻めるって、恥ずかしい言葉のオンパレードになるの?と思いきやそんなことはなし。OliviAさんいわく、「禁止ワード」で気持ちを高めて盛り上げるのがおすすめとのこと。抑圧されることで余計に興奮しちゃう…?
人間は、禁止ワードを先に言われると逆に興奮するんです。「いっちゃダメ」「たっちゃダメ」「声を出しちゃダメ」「さわっちゃダメ」などですね。
セックスカウンセリングを行っているドクターは、「勃起しちゃダメ」と言われると勃起してしまう、という方は少なくない様子。ぜひ禁止ワードを取り入れて興奮を高めてみてください。「最後までしちゃダメ」なんて言いながらついつい…ということもあるかもしれませんね。
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②彼の体が熱くなってきたら…「トリハダ愛撫」
顔、耳、首筋を攻めれば、ストレートに愛情を表現しながら、ゾクゾクと鳥肌が立つような感覚を与えることができる。唇や指でそっと触れるのが基本だけれど、耳は性器だと思ってちょっぴり刺激的に。
顔へのアプローチはほとんどがキス。変化をつけるなら、目を見つめながらやさしくうぶ毛をなでてあげれば、彼への愛おしさを表現できるでしょう。
耳は形状的に女性器を想像させるパーツ。「自分の大切なパーツは、こうしてほしい」というのを男性の耳を舐めることで表現してみてください。彼へ興奮が伝わり、「彼女へのオーラルセックスもこうしてみようかな」と思わせられます。
首は性感帯として忘れられがちなのですが、これは外せないポイントです。キスの延長だと思って、唇の表面でやさしく触れるのがおすすめ。派手に舐める必要はありません。手で触れるなら髪の毛の延長でやさしくゆっくりと。
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③ラブタイムを最高潮に盛り上げる…「クレッシェンド愛撫」
彼の体を攻める時、盲点なのが男性器以外の下半身の裏面。ほとんどの女性が手をつけていない場所だからこそぜひお試しを。首筋、背中、膝裏、そして性器…とだんだんと刺激を与えることで「いままでの女性と違う」と思わせることができるかも。
愛撫するときは体の表に集中しがちですが、背中や下半身の裏もぜひ。首の裏側や背中から攻めたり、足首あたりから少しずつ性器に近づいたりすると新鮮なのではないでしょうか。ジワジワと男性器に近づいて性的興奮を高めてみてください。このとき、フェザータッチ(ソフトタッチ)を用いてゆっくりとセンシュアルに触れるのがいいでしょう。
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④とにかく焦らして焦らしまくる…「骨なで愛撫」
乳首や性器は性感帯の代表格。首筋や耳もなんとなく触れたくなる場所。それ以外に注目したいパーツは骨と背面なのだとか。誰も触ってこなかった彼の、意外な性感帯・愛感帯を探してみない?
鎖骨や背骨といった骨の上は敏感です。特に仙骨や尾てい骨は性器に近いので触れない手はありません。また、膝の裏やくるぶしといった、ほかのひとが触れない部分も実は感じやすいところ。
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⑤彼のモノが勃ってきたら…「大胸筋愛撫」
胸はやっぱり乳首への刺激が一番!? かと思いきや、意外な筋肉について。性的に興奮した状態でそこをマッサージされると、奥から湧き上がってくる快感を楽しめるのだとか。
神経が集中している乳輪の内側は、興奮とともに色が変化する部分。ここはみなさまご存知だとは思いますが、胸の中で見落としがちな性感帯は「大胸筋」。前戯のなかで彼の大胸筋にゆっくりと指を沈めるように触れてみてください。
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⑥彼を虜にする必殺技は…「スクリュータッチ」
男性器の愛撫はサオ部分に刺激を与えるだけではもったいない! 上下運動のみでざっくり触るのをやめて、尿道、亀頭、カリ首、裏筋、本体、睾丸、会陰(えいん)、肛門表面という8つのパーツに分けてそれぞれに合ったアプローチを。
ひとによって感じかたやお好みのパーツは様々なので、「ここはどうかな?」と実験のような感覚でいろいろな触れかたを。
そして、サオ部分にぜひ試してほしいのが「スクリュータッチ」。自分の利き手の親指が下になるように男性器をつつみ、全体を上下にしごきます。ギュッと強く握らず余裕をもってやわらかく。その際にドアノブをひねるように、全体をぐるんと回す。自分だけではできない触りかたなので、初めての快感を彼に与えられるはずです。
ちなみに彼の快感を深める触りかたは、睾丸、本体、裏筋、カリ首、亀頭というように少しずつ先端に向かうもの。先端(亀頭)が最も敏感なので、ここへ近づくほど性的な刺激も高まります。変化をつけるなら会陰を刺激しながら本体を刺激してみてください。忘れがちなパーツなので、丁寧に触ってあげるとほかの女性と差をつけられます。
コメント: ラブライフアドバイザーOliviAさん
【番外編】Mっ気のある彼には…「いたぶり愛撫」
「興奮すると、毛根も性感帯になりうる」と話すOliviAさん。髪の毛をやさしくなでることで、毛穴のある頭皮にも刺激が。性的に高まっている状態だと感じ方も普段とは違ってくるそう。
ただし、髪の毛や頭に触れるのは、興奮というよりも安心感を与えるという意味合いのほうが強い。生まれたばかりの赤ちゃんに触れるように、やさしく愛おしそうに撫でてあげて。彼を甘えん坊にさせられるはず。
Mの傾向が強い男性には、いたぶるように髪の毛をギュッと握ったり、軽く引っ張ってみてもOK。ただしSの傾向が強い方や薄毛を気にしている彼にはしないほうがベター。これはちょっぴり上級者向けですね。
コメント: ラブライフアドバイザーOliviAさん
「性感帯に男女差はない」と言われています。自分がされて気持ちがいいところを彼にしてあげるといいですね。彼は「ここを、こうされると良い」と学びますので、次はそれを彼女にしてきてくれるでしょう。
コメント: ラブライフアドバイザーOliviAさん
まとめ
・彼への愛撫はとにかく焦らすこと。男性器一点集中型はNG。男性器からなるべく遠いところからゾクゾクさせるように攻める。
・快感の入り口はリラックス。愛撫の前にマッサージを取りれると◎。
・セックスや愛撫は、相手や自分を観察しコミュニケーションを取りながら行うことでよくなっていくもの。
・彼に任せきりにしないように。女性も、積極的かつ協力的に行うべき。
・場合によっては、「オイル」「ベビーパウダー」「ホットタオル」「潤滑ゼリー」「バイブレーダー」などを用意すると良い。
・始まりは「禁止ワード」で言葉の愛撫がおすすめ。
・「トリハダ愛撫」「クレッシェンド愛撫」「骨なで愛撫」「大胸筋愛撫」「スクリュータッチ」「いたぶり愛撫」などで彼の快感のバリエーションを探る。
「探究心をもって楽しめるひとが、本当に気持ちいいセックスや愛撫へと辿り着けるのです」とOliviAさん。彼としっかり向き合いながら、いろいろなことを試してみては。
取材協力:ラブライフアドバイザーOliviA
NGなのは【男性器一点集中型】。男性が「ココしか感じない」「つまりは挿入すれば気持ちいい」と思い込む原因となり、彼女への愛撫の省略へとつながる恐れも。「こんなところも気持ちいいよ」「実はここも性感帯だよ」と彼に教えてあげられるのがベスト。彼も好奇心が湧いてきて「彼女にこうしてみよう」と意欲的になるはずです。
大切なのは焦らすこと。快感の度合いが深くなるんです。反対に焦らさないことで快感の度合いが低くなることも忘れてはなりません。愛撫の省略はムード作りにも欠けますし、「手抜きの前戯で挿入して早々と終了。そしてマンネリ化」にも陥りやすくなります。
コメント: ラブライフアドバイザーOliviAさん