やさしくて大好きな彼。趣味も合うしこれといった文句もなし。でもなんだか、からだの相性が合わないような…。実はそれ、相性の良し悪しではなくて“女性のからだの構造”の問題かも。今回は、彼とのからだ相性に悩んでいる女性たちに向けて、産婦人科医の宋美玄先生がアドバイス。
とにかく奥まで挿入して子宮にあてようとする彼には…
たまにいる、とにかく奥まで挿入しようとする男性。たしかに、男性は奥まで入れることや、奥まで届くほどの長さにこだわりがちかも。でも実際、子宮にあたると気持ちいいというのはピンとこないひとも多いはず。からだの構造としてはどうなんだろう?
ひたすら“あの領域”を攻めてくる彼にはどうする
女性なら誰しもが快感を覚え、瞬く間にオーガズムを迎えてしまう、あの魔法のツボ…通称Gスポット。男性は、その場所をひたすらに指を入れたり、奥に挿入しようとしたり。でもなかには「これがあの場所か!」と実感したことがない女性もいるようだけれど…。
巷で呼ばれる「Gスポット」というのは、人差し指を第二関節まで入れてくっと曲げたくらいの位置…と基本的には言われていますが、外から触って分かるものではありません。
さらに、女性全体のおよそ10~30%しかGスポットではオーガズムを感じることはできないと言われています。そのため、そこまでGスポットにこだわらなくてもよいのです。
「もっとこっちがいい」なんて可愛げにリクエストしてみてはいかがでしょうか。
コメント: 産婦人科医 宋美玄先生
あそこでオーガズムを迎えるのがベストと思っている彼には…
「ポルチオ性感帯」でオーガズムを迎えさせたいとその場所を一生懸命に探している男性がいる。でもそんなに、ほかの場所と比べて快感を感じることができる場所なの?
「ポルチオ性感帯」は、膣の奥の子宮口にある部分のこと。たしかに、そのほかの場所への刺激は脊髄神経による刺激ですが、ポルチオは脳から出ている神経を刺激するため、全体への刺激が感じられることでより気持ちいいと感じると言われています。
しかし、全女性の10%いないくらいの方しか感じることができないので、感じることができればラッキーくらいに思っておくのが正解なのです。そう彼に教えてあげられるといいですね。
コメント: 産婦人科医 宋美玄先生
気持ちよくないのは、“からだ相性が合わないから”ではないかも
経験豊富な男性に言われた一言で傷ついている女性は多い。たとえば「気持ちよくないの?不感症かなにか?」なんて言われた折にはトラウマになってしまいそう。
そもそも女性器は、ひとによって構造・形状が異なるもの。気持ちのいいセックスのためには挿入方法や指の入れ方を変えることが必要なはず。
そもそも、自分の形状がどんな構造なのかってどうやって確認するものなの?
自分の構造や形状は内診をすることでしか知ることができません。しかし構造を知ることよりも、パートナーとそれぞれの体型や体格の違いによりフィットする体位が変わってくるということを認識しておきましょう。それぞれの体型や体格の違いを微調整しながらふたりで合った体位を探していくことが必要です。
俗にいう「相性がいい」というのは、何も考えずにセックスしてもぴったり合うということですよね。最初のセックスで相性が悪い、と決めつけずに二人で気持ちいい体位や方法を探っていくことが大切ですよ。
コメント: 産婦人科医 宋美玄先生
からだの相性は最初から合っているということはごく稀であって、本来は二人で作っていくもの。その過程も含めて、楽しんでいけたらいいのかも。
取材協力/産婦人科医 宋美玄
できるだけ奥に挿入することで、女性が気持ちいいと感じると思っている男性は多いですよね。しかしながら、女性にとって子宮にあたることで気持ちいい、快感を覚えるということはないと思います。反対に、痛みが伴う可能性のほうが大いにあり得ますよ。
話せる間柄なら、正直に伝えるべきですし、難しいのなら「友人が悩んでいるみたいで~」などと第三者を立てて話をするのもありかもしれませんね。
コメント: 産婦人科医 宋美玄先生