「生理」の1週間くらい前からどうしても仕事中に眠くなってしまったり、仕事のパフォーマンスが落ちたり…。しっかり睡眠をとるようにしても意味が無かったりと、悩んでいる女性は多いよう。そんな生理にまつわる眠気やだるさの原因と対処法について、産婦人科医の宋美玄先生がアドバイス。
生理前から生理中におこる眠気、不眠、けだるさ…
生理前から生理中にかけて、眠気やだるさ、ときには不眠などに悩まされる女性は多々。毎月のことだからとあきらめモードの女性も多いようで?
生理中の頭痛や腹痛は痛み止めで押さえることができるけれど、「むくみ」や「眠気」への対策がなくて、地味に仕事中にツライのが毎月の悩み。生理が終わるまでは地獄で、毎月土日に生理が来るのを願うばかり。
コメント: 女性/28歳
なかなか薬では調整できない「眠気」と「だるさ」…これって何かの兆候や病気だったりするの?
生理前や生理中の眠気は、この時期の女性の身体はそういう仕組みになっているので、根本から取り除くことは難しく、仕方がないものです。
コメント: 産婦人科医 宋美玄先生
原因はホルモン分泌による体温の変化のせい?
生理前に眠気が増えるのは、「プロゲステロン」という黄体ホルモンが多く分泌されるため。このホルモンが分泌されると体温を上昇させるため、ぼーっとしやすく眠くなってしまうみたい。
とくに排卵直後から生理前にかけてはからだが「妊娠したかもしれないから安静にしていなさい」というサインを出しているからだけれど、明らかに妊娠していないときにもこのホルモンのせいで眠くなってしまうなんて…。
なんだか眠い・だるい…それ、月経前症候群のひとつ?
生理前につらい症状として「むくみ」を挙げる女性も多い。むくみや眠気、だるさなどは生理前の「月経前症候群」のひとつ。でも、なかなか対策の仕方がよくわからないもの。
生理前からおこる「むくみ」などもエストロゲンの分泌によるものです。「眠気」も「むくみ」も、こういった月経前症候群や生理に伴い体内で起こっていることはどうしようもないので、眠気には目薬やひんやりとした熱を取るシート、カフェインの摂取などで乗り切りましょう。足のむくみには専用の靴下なども活用してみては。
コメント: 産婦人科医 宋美玄先生
「排卵を止める」という選択も
どうしても、カフェインや目薬などの工夫だけでは限界があることも…。宋先生は、「いますぐに妊娠したいというわけではないのなら、排卵をピルで止めてしまうのが良いでしょう」と話す。
やはり一番のおすすめはピルで生理周期自体を無くしてしまうことですね。ピルを飲んでいれば、月経前症候群や生理に伴いおきるさまざまな不快な症状はほとんどなくなりますし、これまで悩んでいたのがウソのように楽になるはずですよ。
現在妊娠を希望しているのでなければ検討してみてください。また、少しでも眠気が異常であると感じる場合など、不安があれば気軽に産婦人科の受診をしてくださいね。
コメント: 産婦人科医 宋美玄先生
妊娠の準備のための「生理」。しかし、すぐに妊娠を希望しているわけでないのなら、つらいのをガマンしながら生理を起こすのはからだを消耗させるだけ。ピルという選択を検討してみるのもありなのかもしれない。
取材協力/産婦人科医 宋美玄
生理前になると、体温が高くてぼーっとすることが多く、会議中に集中できないことも。発熱時におでこに貼るシートを首筋などに貼っているけど、そもそもそうやって調整することが身体に悪いのではと不安になることも。でもなにもしないで「耐える」っていうのはしんどい。
コメント: 女性/30歳