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「生理用品」に賛辞を贈る? 女医に聞く、紙&布ナプキンのメリット/デメリット

生理用ナプキンを買うたびに考える。同世代のみんなは、どんなナプキンを使っているんだろう? 

ドラッグストアで購入できる紙ナプキンや、オーガニックコットン100%の紙ナプキン、やわらかな布ナプキン…。肌に直接触れる生理用ナプキンは、できるだけやさしいものを選びたい。大人の女たるもの、そろそろナプキンにもこだわるべき?

産婦人科医の宋美玄先生に、それぞれのナプキンのメリット・デメリットを聞いてみた。

ドラッグストアでも買える便利な「紙ナプキン」その特徴とは?

紙ナプキンは、横モレしにくく、トイレのときにポイッと捨てられてラク。だけれど、化学物質が入っていると聞くと、体に悪影響がないか心配。
「紙ナプキンの成分が皮膚から吸収されて、婦人病を起こす」など色々な噂があるけれど…。

化学物質が入っていると聞くと、体に悪いというイメージがありますよね。“紙ナプキンに含まれる高分子ポリマーが、体内に入り込む”なんて噂もあるけど、医学的根拠はありません。ただし、肌が弱いという方は、かぶれてしまう可能性はあるでしょう。

コメント: 宋美玄先生

いま大人気の「オーガニックコットン100%の紙ナプキン」はどう?

最近よく見かける、オーガニックコットン100%の紙ナプキン。普段使っている紙ナプキンよりも、価格は少し高いけれど、トライしてみる価値はある? 率直な意見を宋先生に聞いてみた。

紙ナプキンの一番のデメリットは、かぶれることですよね。肌ざわりがよく、かぶれにくいのは、コットンのメリットです。ただし、経血がモレにくく、服に響かないという面から考えると、一般的な紙ナプキンの方が優秀だと思いますよ。

コメント: 宋美玄先生

肌にやさしい、でも面倒なイメージがある「布ナプキン」は?

じゃあ、オーガニックコットンの布ナプキンはどう?
「肌触りが良い」「洗えば、繰り返し使える」などメリットをよく聞くし、良さそうだけれど…。

先にも話した通り、肌にやさしいのはコットンのメリットです。ただし、オーガニックコットンが売りの布ナプキンも、化学洗剤で一度洗えば、オーガニックとはいえなくなります
そして、洗えば使える布ナプキンはコスパは良いかもしれませんが、洗うのが面倒と感じるひとは、紙ナプキンのほうがラクでしょうね。

コメント: 宋美玄先生

それから、出血が多いときに布ナプキンを使ってしまうと、じっとり染み込んだ経血が肌に長時間触れることになりますよね。体温を奪い続けるので、寒さを感じることもあります。また、衛生的にもあまりいい状態とはいえません。

コメント: 宋美玄先生

産婦人科医が提案する「布ナプキン」の活用法とは?

「たとえば、ライナーの代わりとして補助的に布ナプキンを使い、出血が多いときは漏れの気にならない紙ナプキンを使ってみてはどうですか?」と宋先生。

“オーガニックコットンだから良い”など、医学的根拠のない噂に踊らされず、自分がストレスなく使えるものを、状況に応じて使い分けてみて。

目覚しい進歩に驚愕。女性の社会進出を支えた「生理用品」

私が若いころって、厚くてゴワゴワした生理用ナプキンしかなかったんです。横漏れしやすいし、バッグのなかでもかさばるし…。だから、いまは薄くて漏れない、優秀なナプキンが増えたと感じています。

コメント: 宋美玄先生

ゴワゴワしない、激しく動いても横漏れしない。そんな優秀なナプキンが多く発売されたことによって、女性の社会進出が実現したと、私は思います。「生理用品」に感謝するべきですね!

コメント: 宋美玄先生

ナプキンを選ぶ際は、それぞれの特徴を考慮して、求める理想に合わせてチョイスしてみるのがベストといえそう! そして、ついクオリティなどにダメ出ししてしまいがちだけれど、女性の社会進出を支える「生理用品」に感謝の気持ちも忘れないで。

取材協力/産婦人科医 宋美玄

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巷のビューティー神話にご用心。

配信日:水曜日(隔週)

巷のビューティー神話に、産婦人科医の宋美玄先生がお答え。

text : 東谷好依

supervised by

産婦人科医 医学博士
宋 美玄

大阪大学医学部医学科卒業後、同大学産婦人科に入局。“カリスマ産婦人科医”として女性の悩み、セックス、性や妊娠などについて女性の立場から積極的な啓蒙活動を行う。
by.Sチャンネル「巷のビューティー神話にご用心。」で水曜日(隔週)配信中!

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