秋冬のアイテムは値段が高いものが多く、ついついプチプラブランドに走ってしまいがち。安くて良いものが多い世の中だけど、ちょっと待って! 安易にプチプラに手を出すと、実はコスパが悪い結果に陥ることが。
単価は高くても長く使えるから、換算したらコスパが良いもの。そんな「重宝買い」に向いているアイテムはどれ? ファッションエディターでスタイリストの岸本佳子さんが、賢いお買い物術を指南。
「重宝買い」を避けるべきアイテムって?
トレンドものの中でもさらに、スパンコール付き、刺繍、一部ファー付きなどの凝ったデザインのもの、エッジが効いたデザインのものはお手頃な値段でゲットするべし。
高価なものに手を出すと、結局着なくなってしまう恐れがあることから賢い買い物とは言えない。個性的な柄物アイテムも同様にNG。
「重宝買い」すべきは、ミリタリーにルーツがあるコート!
岸本さんが「重宝買いの価値があるもの」として秋冬おすすめするのが、コート。とりわけ、トレンチコート・Pコートなどミリタリーにルーツのあるコートや、チェスターコートのようにメンズのアイテムとされてきたもの。
ドレス的に着るものよりも機能を重視したコートに投資をするべきだという。
トレンド関係なくずっと着られて、投資してもずっと使える。自分の好きなブランドや身体にしっくりくる形のものをチョイスしてみて。
コメント: 岸本佳子さん
これらのコートは割とどんな洋服にも相性が良く、ファッションのテイストも問わないところも魅力。さらにどんな体型のひとにも似合うことが多い。
また、定番アウターであるトレンチコートを例に挙げると、こんな機能が。
・スロートラッチ…雨風が入るのを防ぐための襟裏に収納されている小さなベルト
・ガンフラップ…上まで留め合わせた前ボタンを覆う布
コートの付属は単なる飾りではなく、きちんとした役割がある。安いものではこの機能がついていないこともある。ある程度値が張っても、機能性が素晴らしく、着ていて恥ずかしくない、意味のある重宝買いができる。
プロが長年愛用している「重宝買い」アイテムとは?
岸本さんが重宝買いしたというアイテムも、ミリタリールーツのMA-1。こちらはBALENCIAGAのもの。機能的で暖かく、トレンドを問わない。
さらに良いものは手入れも慎重になり、大切に着るという気持ちも生む。どこかに忘れてきたり、ひとにあげてしまったりすることは決してないそう。
白いタキシードスーツにMA-1をリバーシブルして合わせてみた。
コメント: 岸本佳子さん
「重宝買い」コートに出会えるブランドリスト
そんな、重宝買いコートに出会えるブランドをご紹介。バーバリー、ブルックスブラザーズ、マッキントッシュ、HYKEなどのミリタリーやメンズも強いブランドをチェックすると良いみたい。
機能性も抜群で、実用性もしっかり兼ね備えた良質コートがきっと見つかるはず。
大人たるもの、ただ単に洋服を着ることから、機能や意味をきちんと理解して、芯のあるファッションを身に纏うことが重要。
重宝買いは無駄な買い物を防ぐ、賢いお買い物術であると同時に、モノを大切にすることで愛着がわく結果、自分によくなじむ…という、MYファッションスタイルを築く近道。ボーナスが入ったりと年末年始のスペシャルなお買い物シーズン、イイモノを手に入れるタイミングかも。
取材協力 Stylist/岸本佳子
トレンドものはプチプラでもOK。来年着られるかどうかわからないし、飽きてしまう可能性もあるので。
コメント: 岸本佳子さん