ブランケットに腹巻、ホットドリンクetc…と、女性たちが懸命に行う「温活」。子宮の冷えを改善すれば、不調が治る・妊娠できると聞いて温めグッズを買い集めてない…?
とくに女性は「冷えに注意」と言われることが多い。冷たい飲み物を飲みたい季節、罪悪感を感じてしまうけれど…。産婦人科医の宋美玄先生に、子宮の冷えについて詳しく聞いてみた。
子宮はカラダの中でも冷えにくい
よほどのことがない限り、子宮は冷えないと宋先生。思い込みだけで、過剰に不安になっていただけなのかも…。
「体を温めれば万事OK」という考えはキケン…?
靴下や腹巻を二重三重にして「冷え対策は万全」と思っている、意識高い系の女性も多い。とはいえ、子宮の温度は測れないから、冷えとりできているか…。
本当に冷えている「低体温」のひとは、そう多くはないと思います。体の中心部は、手足が冷えていても37度くらいに保たれていることが多いです。だから、妊娠中の赤ちゃんはママのカラダの一番温かいところにいるんです。冷えが体の不調や、不妊の源と決めつけるのも、根拠がなさすぎます。
コメント: 宋先生
いつかは妊娠したいし、婦人科系疾患の予防のためにも…と、つい「冷え」を怖がってしまいがち。でも、もっとポジティブに過ごしていても、トラブルは避けられるはず。
暑いのをがまんして、温活しているひとも注意…
「夏だって体を温めなきゃダメ」という情報に惑わされて、汗を流しながらホットドリンクを飲む必要はない。熱中症にでもなったら大変です、と宋先生。
体を温めたからといって、不調が改善したり妊娠力がアップしたりするという考え方は危険です。冷え改善のために工夫をこらすのは良いのですが「冷えさえなければ」という考えは改めたほうが良いでしょう。
コメント: 宋先生
さまざまなメディアでも登場する「温活」というワード。単に、有名人たちが、子宮を温めると不調が治る・妊活できると言ってたから! と実践しているひとは要注意。悩みに対し「温活」が改善策としてあてはまるか、いまいちど考えてみては?
取材協力/産婦人科医 宋美玄先生
女性は男性に比べて筋肉量が少ないので、熱を生み出す量が低くなります。だから末端が冷えやすいのは事実。でも、骨盤の中にある子宮や卵巣は、かなり太い血管が通っている場所で、手足やお腹が少し冷えたくらいでは温度は下がりません。
コメント: 宋先生