近頃人気の、洗顔料でオフできる日焼け止め。肌にやさしいイメージがあるけれど、洗顔料だけでスッキリ落とせているもの?日焼け止めの洗い残しが、肌トラブルを招いてしまわないのかも気になるところ。
そこで“石けんオフできる日焼け止め”との上手な付き合い方を、皮膚科専門医の土屋佳奈先生にうかがった。
ちゃんと落とせてる?洗いすぎてる?
落とし方のポイント
石けんオフをうたった日焼け止めはクレンジングがいらないとされているため、洗いすぎのリスクを避けられる。敏感肌のひとにも人気のアイテム。
たくさんの商品があるけど、いつもの洗顔方法と同じで本当に大丈夫?落とし方のコツを、土屋先生に聞いてみた。
土屋先生によると、日焼け止めの洗い残しは、ニキビなどの肌トラブルにつながることもあるのだとか。いくら落としやすい日焼け止めといっても、洗顔を適当にやりすごしてしまうのは避けて。
また、洗顔料にもさまざまな種類が。たとえば、ほこりや汗などすっぴん肌の汚れと相性がよいといわれる弱酸性の洗顔料や、皮脂汚れや軽いメイク汚れを落とすとされる石けん系の洗顔料など、洗浄力の強さもそれぞれ。使用する日焼け止めと、洗顔料の特性がマッチしているかにも気を配ってみて。
日焼け止め特有のぬり感が取れていなかったり、毛穴に日焼け止めが白く残ったりなどがあれば、洗顔料を見直す目安になりそう。
過剰な洗顔はNG
美肌のためには日焼け止めの洗い残しを避けるべし。でも、1ミリたりとも肌に残すまいと躍起になるのには、待ったをかける土屋先生。
洗顔後に肌がつっぱるようだと、洗いすぎの可能性がありますね。日焼け止めは洗顔できれいに落としたほうがよいのですが、汚れに対して洗浄力が強すぎたり、過剰に何度も洗顔したりなどすると、今度は肌バリアが壊れるリスクが上がってしまいます。
皮膚は、基本的にはターンオーバーで汚れを排出していけるもの。ニキビができたり、肌に炎症が起こったりといったトラブルがない限りは、心配しすぎる必要はありません。
コメント: 土屋佳奈先生
せっかく肌へのやさしさを考えて選んだ日焼け止め。落とす際も、肌のうるおいをキープできるよう意識したい。洗浄成分と一緒に、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合された洗顔料を選ぶのもおすすめ。
気になるならときどきクレンジング
とはいえ、洗顔で十分に日焼け止めが落とせているのかどうか、自分の感覚だけではわかりにくい部分も…。やっぱり気になってしまうときはどうしたらよい?
ニキビができやすいなどでどうしても心配なひとは、週に2、3回程、気になる部分にクレンジングを取り入れるのも方法ですよ。
コメント: 土屋佳奈先生
また石けんオフできる日焼け止めに、コンシーラーやチークなどの“洗顔で落とせないメイク”をプラスしている場合は、別途クレンジングが必要になるので注意して。
流行りのスチーマー洗顔を取り入れるなら
美容好きの間では、“落とす”にこだわるひとが増加中。毛穴の汚れを浮かして落とす、スチーマー洗顔の人気も高まっているみたい。
ただし、「蒸気でやわらかくなっている状態の肌は、いつも以上にやさしいタッチでケアしてあげて」と、土屋先生。
圧をかけたり、ゴシゴシ洗ったりすると、角層に傷がついてしまうこともあります。肌トラブルに繋がりかねないので注意しましょう。もともと肌に乾きを感じている場合は、スチーマーを使った洗顔を週に1度のスペシャルケアにするなど、肌の状態にあわせて取り入れてみてくださいね。
コメント: 土屋佳奈先生
石けんオフの日焼け止めは、丁寧な泡洗顔を心がけることでスッキリ。肌に残る感覚がなければ、過剰に洗いすぎないよう気をつけよう。気になるひとは週に数回のクレンジングも組み合わせることで、“紫外線カット”と“うるおいキープ”の両方を叶えて。
取材協力/皮膚科専門医 土屋佳奈先生
▶︎皮膚科専門医|親切な診察で有名|土屋佳奈 (s-d-m.jp)
“メーカー推奨の量をしっかり泡立てて洗う”といった、基本の洗顔法が大切です。小鼻のまわりや髪の生え際、あごなどにも、泡が行き届いているか確認しましょう。
コメント: 土屋佳奈先生