皮膚科医に聞いた「肌の乾燥」を招くNG行動。よかれと思ってやっていることが逆効果?

本格的な冬の到来で、目もとや口もとといったピンポイントな乾燥が悩ましいこの頃。よかれと思ってやっていた自己流の保湿ケアが、かえって肌トラブルを招いてしまうことも…。

皮膚科専門医の土屋佳奈先生が、保湿ケアのポイントをアドバイス。自身のスキンケアを見直してみて。

皮膚科専門医の“秋冬スキンケア”をチェック

春夏と秋冬では、肌コンディションに違いを感じているひとも多いはず。空気の乾燥や暖房の影響も気になる本格的な冬に、春夏と同じスキンケアを続けていない?

皮膚科専門医の土屋佳奈先生は、季節に合わせて使うコスメも変えているそう。

乾燥を感じやすい秋冬は、やはりこっくりとした使い心地のスキンケアを選んでいますね。春夏はお手入れの最後に乳液を使っていたところを、秋冬はクリームでの仕上げへと変えています。

コメント: 土屋佳奈先生

また忘れがちなのが、化粧品の使用量。

一口に“クリーム”といっても多くのメーカーから発売されていますし、その種類は様々ですよね。化粧品の使う量は、少なすぎも多すぎもトラブルのもと。メーカーが規定する量をしっかりと守ることが大切です。わたしは指の第一関節にのる量を、惜しみなく使っていますよ。

コメント: 土屋佳奈先生

いくら保湿成分が多く含まれた化粧品を使っていても、塗る量が足りていないひとは案外多いのだとか。肌の乾燥に悩むなら、まずは使うアイテムの使用量を確認して。

ついやっていない?患者さんに多い「NG行動」の共通点

日々、患者さんの肌悩みに向き合っている土屋先生。乾燥肌のひとにみられる傾向を伺った。

肌汚れにクレンジングが合っていない

メイクや肌汚れに対して、クレンジングが合っていないひとが多い印象です。濃いメイクや落ちにくいメイクを楽しんだ日はオイルクレンジングなどでしっかり汚れを落とすことが大事ですが、パウダーなど軽めのメイクにはトゥーマッチ。そんな日はマイルドなクレンジングを選ぶなど、肌汚れに合わせた洗顔料を使用しましょう。

洗ったあとに肌がつっぱったり、すぐに何かをつけないと不安だったりするひとは、汚れに対して洗浄力が強すぎる可能性が高いです。

コメント: 土屋佳奈先生

テレワークでメイクを軽めのものにシフトしたのに、以前と同じクレンジングを使っていない?ベースメイクをチェンジしたら、クレンジングも同時に見直そう。

クレンジングにかける時間も重要です。必要以上に洗顔の時間が長いと、肌のバリアを壊すリスクが上がってしまいます。

コメント: 土屋佳奈先生

土屋先生によると、クレンジングにかける時間は30秒以内が理想。ポイントメイクはリムーバーをコットンにたっぷり含ませ、じっくりなじませてから優しく拭きとるようにし、全顔を洗う時間は長くなりすぎないよう気をつけて。

また、クレンジングのすすぎ残しは肌トラブルの元。

ぬるま湯でしっかりと髪の生え際や顎、小鼻の横も流しましょう。このとき、体温より熱いお湯では乾燥を招いてしまうので、水温にも注意が必要です。

コメント: 土屋佳奈先生

乾燥対策というと、つける化粧品ばかりに意識がいきがちだけど、まずは“洗う”に向き合うことからはじめてみては。

あれもこれも塗りすぎ

万全に保湿したいからといって、使う化粧品がどんどん増えていく…。そんなあるあるに、土屋先生は警鐘を鳴らす。

成分同士が合わないなど、一度に使う化粧品の種類が多いことは肌負担にもつながる可能性があります。化粧品、乳液、クリーム、オイル、美容液…と、アイテムをたくさん取り入れているのに、かえって肌が乾燥してしまっているひとも。あれもこれもと塗るのではなく、シンプルなケアを心がけましょう。

コメント: 土屋佳奈先生

保湿成分といえば、人の肌の脂質にも多く含まれ水分の蒸発を防ぐとされるセラミドが人気。

様々な種類がそろうセラミドの中でも、特に保湿力に定評のある“ヒト型セラミド”がおすすめです。商品にはセラミドEOP、セラミドNG、セラミドNPなどと記載されています。

コメント: 土屋佳奈先生

ほかにも1gで約6Lの水分を蓄えると人気のヒアルロン酸や、水分を抱えて肌なじみがいいことに着目されるコラーゲン、保湿や保水で人気のヘパリン類似物質など、保湿のために取り入れたい化粧品成分をおさえておこう。

保水成分を塗ったあとは油分で蓋をすることも忘れずに。

目もと・口もとなどピンポイントな乾燥には

土屋先生によると、よく動く目もとや口もとは皮膚が薄く、乾燥によるシワを誘発しやすいのだとか。部分的な乾燥にはプラスアイテムの投入がおすすめ。

“ワセリン”“プロペト”は、セラミドなどの保湿成分を塗ったあとに油の膜をはって蓋をしてくれる作用があります。

コメント: 土屋佳奈先生

さらに、化粧品成分で注目したいのは、医薬部外品の有効成分としてシワ改善効果が認められているナイアシンアミド。エイジングケアとして取り入れるなら医薬部外品を選んで。

塗るボトックスと呼ばれる“アルジルリン”、“シンエイク”なども注目度が高まっていますね。

コメント: 土屋佳奈先生

ペプチドの一種であるアルジルリンは、海外でシワへの効果が話題となった成分。日本ではまだ有効成分になっていないが、ペプチドの高い保湿効果は美容好きに人気。また、ヘビ毒ペプチドなどと呼ばれるシンエイクも併せてチェックしたい。

土屋先生ご自身も、アイクリームなどで目もとケアを実践されているそう。

シワは刻まれてからだと対処が難しいので、20代の若い時期からでもお手入れをはじめましょう。地道なケアが大切です。

コメント: 土屋佳奈先生

メイクの上からの「追い保湿」の正解

最後は日中おこなう「追い保湿」の正解について、土屋先生に伺った。オフィスにフェイスミストを常備しているひとも多いのでは?

ミストは、かけた瞬間はうるおったように感じますが、ミストの水分が蒸発する際、肌のうるおいも一緒に持っていかれてしまうことがあるので要注意です。

コメント: 土屋佳奈先生

保湿をしているようで、実は乾燥を招いてしまうリスクがあると、土屋先生は言う。

ミストを保湿ケアとして使用するなら、油分や水分を保つ働きがあるヒアルロン酸プロテオグリカンなどが含まれているか、チェックしてみて。

メイクの上から重ねるアイテムは、乳液やなじみのよい美容液など、油分が含まれているものを選びたいですね。気になる部分に少量をポンポンと置くようにしてつけるとメイク崩れもしにくいですよ。

コメント: 土屋佳奈先生

また、いつもと違う肌のトラブルを感じたら、早めの皮膚科受診が大切。

赤みやぶつぶつ、痒みやヒリヒリするなどの症状があれば、使用中の化粧品は中止して皮膚科を受診しましょう。

コメント: 土屋佳奈先生

自己流の保湿ケアが、実は乾燥などの肌トラブルを招いてしまっていることも。土屋先生のアドバイスを参考に、冬のスキンケアを再度見直してみて。

取材協力 皮膚科専門医 土屋佳奈先生
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。つちやファミリークリニック浅草院院長。1日に100人以上の肌悩みと向き合う。「全て自ら試す!」がモットーの自称皮膚オタクで、肌そのものの力を信じ、トラブル無縁の赤ちゃん肌を目指す親切な診断が好評。肌への摩擦を少しでも軽減する「ミニマムスキンケア」を提唱。



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supervised by

皮膚科専門医
土屋佳奈

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。つちやファミリークリニック浅草院院長。1日に100人以上の肌悩みと向き合い、「全て自ら試す!」がモットーの自称皮膚オタク。

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